道草ノスゝメ

ゲームの記録

【シェンムー】Shenmue the Animation 全話感想

2022年4月7日から配信された『シェンムー』のアニメが、本日配信の第13話にて終了しました。
毎週欠かさず視聴させていただきましたが、非常に駆け足展開でして、果たして『シェンムー』を全く知らない人が見て、その魅力がどの程度伝わったのかお節介ながらも少々心配しております。

ただ、1話の感想にも書いたように、原作では触れていなかった隙間エピソードがとても丁寧に描かれており、次にプレイする機会があればそのあたりも意識して楽しめるのではないかと思いました。
原作ではジョイのお嬢様設定はいまいち謎だったし(陳親子と繋がりがあることしか分からなかった)、藍帝様と対峙する屋上シーンの前に、ジョイと朱元達とウォンが捕まった後の経緯は原作では出てこなかった(と思う、既に記憶が…)し、何と言うか、ゲームでは足りなかった部分を補ってくれた、という感じでした。

いや、それにしても20年近く経っても全く違和感のない若々しい声の涼さん、というか松風さん。凄すぎです。
藍帝様(仇役なのに何故か「様」を付けたい)はもう少し出番が欲しかったです。出来ればユアンも担当して欲しかったなぁ。

「ポチッと…」を桜井さんの声で聞きたかった

 

ゲームとアニメで異なる点はいろいろありましたが、ストーリーにはほとんど絡んでこないアイリンと和泉ちゃんが出てきたのはちょっと意外でした。

この2人には本当に苦労させられました(笑)。
特に和泉ちゃん。
自分の体力が減ってくるとやたら姑息なQTEを連発してくるので、何度も必殺技を喰らいました(和泉ちゃんは武術留学だとか何とか)。

 

あと気になったのは芳梅とウォンの年齢(というか見た目年齢?)。ゲームの設定では芳梅14歳、ウォン13歳ですが、ちょっと成長しているようでした。どちらも15歳くらいかな?

レンと涼さんのボケツッコミも、さすがにアニメでは難しかったですかね。
これも『シェンムー』の醍醐味の一つなのですが。安見漢方孤児院でのやり取りは涼さんのボケ具合やレンのキレっぷりに爆笑してなかなか先に進めませんでした。

QTEのシーンなどは、今でもDCの「ピピッピッピ」という音とやらやらのボタンが脳裏にちらつきました。不幽楼で何度落下したことか……。そんなめんどくさい(失礼)過程を全てすっ飛ばして、物語はサクサクと進んでいきました。

 

そして全13話をもってアニメ版『シェンムー』は終了です。しかしストーリー自体はまだまだ続いているんですよね。
続編のアニメはストーリーが完結していないことを考えると難しそうです。
続きはゲームで、ということになりますが、『Ⅲ』でもまだ引っ張られているし……
藍帝様と決着がつく日は来るのでしょうか?

 

1980年代の横須賀・香港が舞台の物語は、21世紀に入ってからアニメという形になってファンであり続ける人たちの前に現れてくれました。
本音を言えば「全ての謎を解決して欲しい」ですが(芭月家道場の地下室で見つけた用途不明の「白い葉」は一体何なのよ!とか)、想定外のアニメ化に居合わせられただけでも良しとしましょう。